ALPS MD series printer driver for Ghostscript 5.xx 1999/ 4/18 1999/ 5/ 2 更新 概要 --- 本ドライバは Ghostscript 5.10/5.50(/5.82) で ALPS MD シリーズプリンターの 出力をするためのドライバです。以下のような機能を備えています。 カラー/モノクロ印刷が可能 300dpi, 600dpi, 1200x600dpi に対応 用紙の種類・サイズの指定が可能 Floyd-Steinberg dithering が可能 dithering 使用時に色の濃度調整が可能 現在、MD-2000/2010/4000/1300/1500/5000 で動作が確認されています。(md2kのみ) インストール --- 1. ghostscript をコンパイルするのに必要なソース類を展開し、 適宜必要なパッチを当てます。 2. gdevmd2k.c を gs のソースのあるディレクトリにコピーします。 3. gs5.10 の場合は、gdevmd2k.dev を Makefile に追加します。 gs5.50 の場合は、gdevmd2k.mak-5.50 を contrib.mak に追加します。 (gs5.8x の場合は、gdevmd2k.mak-5.8x を contrib.mak に追加) 4. 自分のサイト用に Makefile を調整し、 DEVICE_DEVS に md2k.dev を追加します。 MD-5000 を使用する場合は、md5k.dev を追加します。 5. make 使用方 --- デバイスの指定 gs を実行する際に、-sDEVICE オプションで以下のいずれかのデバイスを 選択することで、ALPS MD プリンター用の出力が生成されます。 -sDEVICE=md2k MD-2000/4000/1000 等、MD-5000 以前の MD シリーズに対応した 形式の出力を行います。(MD-5000 でも出力可能です) -sDEVICE=md5k MD-5000 専用の形式で出力します。エコブラックモードを使用する 場合は、こちらを指定する必要があります。 (注) md5k.dev は99/5/2現在、実際のプリンターでテストされていません。 MD-5000 で、本デバイスをテストして下さった方は是非結果を お知らせ下さい。 カラー/モノクロ・dithering の選択 -dBitsPerPixel=1 通常のモノクロ印刷 -dBitsPerPixel=4 通常のカラー印刷 (default) -dBitsPerPixel=8 Floyd-Steinberg dithering を用いたモノクロ印刷 -dBitsPerPixel=32 Floyd-Steinberg dithering を用いたカラー印刷 (例) tiger.ps をモノクロ・dithering 使用で出力 gs -q -dNOPAUSE -sDEVICE=md2k -dBitsPerPixel=8 \ -sOutputFile=- tiger.ps -c quit | lpr -dColor, -dDither を使用しても同様の設定が可能です。 -dColor=false モノクロ -dColor(=true) カラー -dDither=false ditheringしない -dDither(=true) dithering を使用 * カラー印刷を選択しても PS ファイルがモノクロの場合には、 CMYのインクリボンは使用しません。 * dithering を使用すれば、写真等の画像はより綺麗に印刷されるはず ですが、画像によっては使用しない方が綺麗な場合もあります。 解像度の選択 -r300 300dpi -r600 600dpi (default) -r1200x600 1200x600dpi (例) 1200x600dpi で出力 gs -q -dNOPAUSE -sDEVICE=md2k -r1200x600 -dBitsPerPixel=1 \ -sOutputFile=- tiger.ps -c quit | lpr * MD-2000 でも、カラー 1200x600dpi が一応指定できますが、 画質はほとんど 600dpi と変わりません。 用紙指定 用紙の種類を指定します。Windows のドライバと異なり、 解像度は用紙の種類から自動的に決定されません。 解像度は -r オプションで別途指定して下さい。 (注) アイロンシール、レベカフリー等、動作確認していないものも あります。 -sMediaType=PlainPaper コピー紙 (default) -sMediaType=IronSeal アイロンシール -sMediaType=RebecaFree レベカフリー -sMediaType=CardBoard 厚紙 -sMediaType=PostCard はがき -sMediaType=FinePaper 上質紙 -sMediaType=CoatedFilm 光沢フィルム -sMediaType=GlossyPaper 光沢紙 -sMediaType=TransparencyFilm OHP用紙 (MD-2000 以外) -sMediaType=OHP 〃 -sMediaType=OHP_MD2000 OHP (MD-2000で専用インクを使用する場合) 用紙サイズの指定 -sPAPERSIZE=letter レターサイズ -sPAPERSIZE=a4 A4 -sPAPERSIZE=b5 B5 -sPAPERSIZE=postcard はがき (*) -d.MediaSize='{xx yy}' 任意サイズの指定 (xx, yy は 1/72 inch) (*) gdevlips に含まれる gs_statd.ps のパッチを当てた場合に 使用可能 色の濃度調整 dithering を使用する場合のみ、以下のoptionで濃淡の調整が可能。 数が大きい程、色が濃く出力されます。 -dBlack=0-2048 (default 1024) -dCyan=0-2048 (default 1024) -dMagenta=0-2048 (default 1024) -dYellow=0-2048 (default 1024) (例) シアンを濃く、マゼンタを薄く印刷する gs -q -dNOPAUSE -sDEVICE=md2k -dBitsPerPixel=32 \ -dCyan=1200 -dMagenta=800 -sOutputFile=- tiger.ps -c quit その他 -dManualFeed 手差し印刷する場合に指定します。 -dEcoBlack エコブラック印刷を行います。 デバイスに md5k を使用した時のみ有効です。 -dReverseSide 裏面に印刷を行う際に、カール矯正を禁止するため 指定します。 変更履歴 --- 1999-05-02 Ver.0.2a * MD-5000 用デバイス md5k の追加 * 用紙指定オプション -sMediaType の追加 * オプション -dManualFeed, -dEcoBlack, -dReverseSide の追加 * カラー・dithering の有無を -dBitsPerPixel で指定するよう README を変更 * -dColor, -dDither を int 型から bool 型に変更 * -dBitsPerPixel=1 の時、余白をスキップしないバグを修正 * 用紙サイズに letter を追加 * MD-2000 での OHP 出力に対応 1999-04-18 Ver.0.1 * MD-2000 対応の gdevmd2k-0.1 を公開 TODO (or NOT TODO ?) --- * 光沢印刷など特殊なモードへの対応 * dithering 時の画質の向上 謝辞 --- Floyd-Steinberg dithering のアルゴリズムは、George Cameron 氏の書かれた gdevcdj.c を参考にさせて頂きました。 MD-5000 用ドライバ gdevalps の作者 Shinya Uminoさんからは MD-5000 での動作報告と本ドライバに関する御意見を頂きました。 本ドライバの MD-5000 対応部分は gdevalps を元に作られました。 gdevlips の作者 大森紀人さんからはカラーの設定等について御意見を 頂きました。また、gs のオプションについては、gdevlips を参考にさせて 頂きました。 Kousuke Ikeda さん、福居毅至さん、清水健二さん、MIHIRA Yoshiro さん からは、MD-1300, MD-1500, MD-4000 での動作報告を頂きました。 --- 本ドライバに関する御意見、バグ報告、ALPS MD 各機種でのテスト結果等 ありましたら、メールにて御連絡願います。 檜垣 将和 Masakazu Higaki